サーカステントを張るために必要なこと~建築基準法~

Photo by Ciocan Ciprian on Unsplash

 

こんにちは!愛知県でサーカステントを張るために奔走していたことがあるダンボ(@dumbo_circus)です。

 

愛知県東海市にある「どんでん広場」をお借りして、サーカステントを張ることを目標に必要なことを調べていた時期があります。今後チャレンジされる方に向けて情報をまとめました。

 

どんなサーカステント?

 

もちろん、木下サーカスやポップサーカス、ハッピードリームサーカスが使っているような大きなテントは借りようにも借りられるところがありません。

 

が、調べてみると「MGGエスパース」であまり使用されていないサーカステントが保管されていることを知りました。

 

 

早速、所有者である「むごん劇かんぱにぃ」さんに連絡を取り、サーカステントについてお話を伺うことに。

 

こちらのサーカステントは「18m×14mの楕円形」と木下サーカスのような大きなテントと比べるとやや小さい印象はありますが、巡業に使われていたこともある立派なサーカステントです。

 

収容人数は約300名ほどになり、たくさんのお客様を楽しませてきたそうですよ。

 

 

 

補足

ちなみに木下サーカスは約2,000人ほど収容ができます。

参考:週刊東洋経済2017年11月11日号

 

 

実際にサーカステントを目の当たりにし、私もこんなふうにお客様を楽しませたいと心が震えました!

 

 

 

サーカステント所有者から聞いたこと

 

サーカステントを張ることは本当に大変なんです。

 

とサーカステント所有者(むごん劇かんぱにぃ代表)から聞いていましたが、

 

当時の私は「サーカステント」の張り方が分かれば、そんなに大変なことではないだろうと考えていました。

 

このときの私は完全に思い上がっていたと断言できます。

 

サーカステントを巡業に使われた方が言う言葉を浅く受け止めていた自分がとても恥ずかしいです。

 

しかし、当時の私は

「サーカステントで公演がやりたいです。やらせてください」

 

と所有者に訴えたところ、

 

「まあ、やってみなさい」

 

とチャンスをいただくことができましたので、準備をするために動き始めました。

 

 

 

サーカステントを張るために…。

 

調べていたら次のことがわかりました。

 

  • サーカステントの運搬や張る作業、そしてサーカステントを張るために法律を勉強する必要がある。
  • そして、かかる費用を補う収入を得られるよう集客ができるか仕掛けを考えなくてはなりません。

 

サーカステントの運搬や張る作業に関しては、スムーズに進みましたが、

 

サーカステントを張るために関係する法律を読み解くところが特にやっかいでした。

 

 

 クリアする必要がある法律

 

  • 建築基準法
  • 消防法
  • バリアフリー法 etc

 

前職で金融機関の職員だった私。

 

偶然にも不動産を扱う部署にいたので、「建築基準法」の内容はある程度知っていました。

 

サーカステントは「仮設建築物」と指定されており、建築基準法に抵触することがわかっています。

 

ただ、難しいのはここから。

 

建築基準法はかなり難解で、建築物に制限を多くかけています。

 

実際にサーカステントを張るために多くのステップをクリアしなければなりません。

 

(消防法はサーカステント内に関することなので、この記事内では割愛します。)

 

 

 

地震大国ゆえに建築基準法が厳しい。

 

日本は地震が多い。

 

戦後、制定された建築基準法ですが、阪神淡路大震災による建築物の倒壊により、多くの死者が出たことにより、1998年に震災を防ぎ、建築物の安全性を守るため、大改正が行われ、社会の変遷とともにだんだん厳しくなっています。

 

 

建築基準法とは?

これら建築物をつくり、維持するための条件を体系化し、社会の秩序としたものが建築基準法という法律です。

引用:Ken Business School 

 

 

建築基準法の目的とは?

この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。

引用:建築基準法1条

 

 

簡単に言えば、「許可なくして家をたててはいけないよ」ということですね。サーカステントも同じことです。

 

しかし、あなたがお住まいになられている家は許可を得て、建てられています。

 

許可さえ、得られれば「仮設建築物」とされているサーカステントも張ることができるはず、と許可を得られる方法を探しました。

 

 

 

仮設建築物とは?

 

仮設建築物とは、建築基準法第85条第5項(仮設建築物の許可)により安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合に、期間を定めて一時的に設置される建築物をいいます。 確認申請の前に仮設許可申請が必要となります。

引用:横浜市建築局

 

 

そもそも、サーカステントは「膜構造建築物」とされていますが、どの種類に分類されるのでしょうか?

 

 

引用:日本膜構造協会

 

 

 

仮設建築物の建築許可

 

特定行政庁は、仮設興行場、博覧会建築物、仮設店舗その他これらに類する仮設建築物について安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、一年以内の期間(建築物の工事を施工するためその工事期間中当該従前の建築物に替えて必要となる仮設店舗その他の仮設建築物については、特定行政庁が当該工事の施工上必要と認める期間)を定めてその建築を許可することができる。この場合においては、第十二条第一項から第四項まで、第二十一条から第二十七条まで、第三十一条、第三十四条第二項、第三十五条の二及び第三十五条の三の規定並びに第三章の規定は、適用しない。

引用:建築基準法85条5項

 

 

上記を参考にすると、「仮設興行場」が分類されることが分かります。

 

しかし、「仮設建築物の建築許可」の必要があるのでしょうか?

 

 

建築基準法第85条第5項により、期間の限定された仮設興行所などや工事期間中の代替建築物といった仮設建築物は、耐火要求や用途規制などの適用が除外される許可を受けることができます。

期間の限定された建築物であるからといって、必ずしもこの許可を受けなければいけないというわけではありません。許可を受けると、緩和が受けられるということだけです。

引用:名古屋市住宅都市局 建築指導部 建築審査課

 

 

 

仮設建築物の建築許可」は必ずしも必要がないということですね。

 

ただし、一般の住宅と同様の耐火要求や用途規制などの適用されるとかなり、負担が大きくなるため、仮設許可を取ることにしました。

 

 

名古屋市を例に住宅都市局建築審査課から引用します。

 

 

仮設許可を受ける場合の条項の取扱い

 

(1)仮設許可により適用が除外される条項→建築審査課仮設許可担当(以下「担当」という。)と打ち合わせ。
ただし、「4.仮設許可の基準」に従っていただきます。
例えば、特殊建築物の耐火規定、内装制限、用途地域、建ぺい率、容積率、防火地域、準防火地域などです。
*適用が除外される条項の詳細については法令集などでご確認ください。
(2)適用が除外されない条項
建築基準法をそのまま適用します。
例えば、基礎、居室の採光・換気・排煙、階段、シックハウスなどです。

 

 

 

仮設許可の基準

 

原則として、下記の基準に従って下さい。

(1)防火地域及び準防火地域内に設置する場合
1)階数は2階建て以下
2)仮設建築物一棟の延べ面積が
① 500m2 未満 →屋根を不燃材料で葺く。
② 500m2 以上 1000m2 未満→屋根を不燃材料で葺き、柱・梁・小屋組・外壁及び軒裏を不燃材料で造る。
③1000m2 以上 →主要構造部及び軒裏を不燃材料で造る。
*耐火構造の壁、または特定防火設備で有効に区画した場合は、②、③においては別棟と考えてもよい。
*コンクリ-ト打ちの耐火構造は認めません。
3)延焼のおそれのある部分
防火地域内 →外壁、軒裏を防火構造とする。
準防火地域内→外壁、軒裏を不燃材料で造り、又はおおう。
(2)火気使用室等は壁及び天井を不燃材料又は準不燃材料で仕上げる。
ただし、事務室に設ける湯沸かしスペース等は、天井から垂れ壁(50cm 以上)を設けてその内側の壁及び天井を準不燃材料にしていただければ結構です。
(3)用途規制を緩和する場合は、近隣関係者への説明を求める場合があります。
(4)その他、担当からお願いする防火・安全・衛生上の指示に従って下さい。

 

 

 

手続きの流れ

 

  1. 事前相談(随時。)
  2. 事前協議(事前協議書の提出。約28日間。)
  3. 許可申(許可申請書の提出。)
  4. 許可通知書発行
  5. 確認申請
  6. 工事着手、完了、建物使用
  7. 建物除却(仮設興行所等の場合、4から7までが1年以内)
  8. 除却届提出(仮設許可建築物を除却後すみやかに。許可通知書と一緒にお渡しする除却届のハガキを郵送するか、建築審査課に持参してください。)

標準処理期間(事前相談、事前協議期間を除きます。):21日
許可申請手数料:120,000円

 

 

詳細は住宅都市局建築審査課をご覧ください。

 

↑手続きに関しては、建築士さんと相談しながら進めていくことが望ましいですね。

 

ちなみに相談先ですが、私の場合だと東海市にサーカステントを張る予定だったので、相談先は知多建設事務所になります。

 

 

 

まとめ

 

ここまで、ほんの一部だけを公開しました。

 

専門的な言葉を多く使用していますが、大丈夫ですか?ついてこられましたか?

 

サーカステント所有者がおっしゃっておられたように、サーカステントを張ることはかなり難しいです。

 

ですが、一人ではなく、チームで動くことができれば、上記の申請もきっとうまくいくのではないでしょうか?

 

最後までご覧いただき、ありがとうございます。今回の記事、いかがでしたか?

 

記事をご覧になる皆様に何かしら役立つことを願っています。

 

では、またお会いしましょう。

 

ジャレル=ジョコーソ・ダンボ

 

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